薄毛が話題にあがるときに、よく登場するのが“定点観測”という言葉です。これは一般には同じところで観測をし続けるもので、変化を詳細に把握することができる手法として活用されています。
これに対して薄毛の定点観測というと、気になる部位の毛髪の本数や太さ、頭皮の状態などが注目されていて、これは先々の薄毛の可能性を見抜く判断材料にもなっています。
もう一つ薄毛の定点観測として注目されているのが、今回紹介する「薄毛の境界線」についての調査で、２０１７年から８年連続で実施されているアンファーによる薄毛の意識調査です。

薄毛の境界線

薄毛の境界線の調査で定点観測されているのは、ただ一つ「おでこの広さ」だけで、これが薄毛か薄毛でないかの判断基準とされています。
薄毛対策や薄毛治療は、自分の状態に早く気づいて、できるだけ早く対処することが重要で、手遅れとならないうちにＡＧＡ治療を始める、決定的な薄毛対策である自毛植毛を早期に検討することにつながっていきます。

境界線の決め方は？

薄毛の境界線の意識調査は、２０１７年から全都道府県の各１００人（男性５０人、女性５０人）、合計４７００人を調査対象としています。しかも、年齢層は２０歳代から６０歳代まで各１０人ずつと、バランスよく配分されています。
定点観測であるだけに、おでこの広さ（眉毛の上から生え際まで）の選択肢は同じで、４〜８cmの５種類（１cmずつの違い）の中から選ばれています。
最新版の２０２４年調査では、４cm、５cmと回答した人を「厳しい」、７cm、８cmと回答した人を「寛容」として、薄毛と感じる認定ラインについて質問したところでは、最も多い回答は６cmという結果でした。
４cmと５cmは薄毛でない、６〜８cmは薄毛であるということです。

薄毛の判断が厳しくなっている

それぞれの割合を見ていくと、４cmは１３.１％、５cmは１２.５％、６cmは３５.４％、７cmは３０.６％、８cmは８.３％となっていて、６cmを超えると薄毛と考える人が圧倒的に多くなっています。
全回答の境界線の平均値は６.０８cmとなっています。２０２２年は６.１９cm、２０２３年は６.１cmであったので、前年と比べて−０.０２cm、一昨年と比べて−０.１cmと、わずかであっても薄毛に対して厳しくみられるようになっていることがわかります。

若い世代ほど厳しい結果

薄毛に対する感覚は、年代によって違ってくるのは普通のことです。薄毛の進行が全体的に進んでいない若い年代ほど境界線についても厳しい見方をするのは、この調査に限らず、多くの調査結果でみられることです。
今回の薄毛の境界線の調査では、年代別の境界線（cm）の平均値を発表しています。
男性では、２０歳代は５.７９cm、３０歳代は５.９２cm、４０歳代は５.８９cm、５０歳代は６.１０cm、６０歳代は６.３２cmとなっていました。女性では、２０歳代は６.０９cm、３０歳代は６.１７cm、４０歳代は６.１４cm、５０歳代は６.１７cm、６０歳代は６.２４cmと、男女ともに２０歳代が最も厳しい結果となっています。
若い世代はＳＮＳをはじめとして情報に敏感で、自分の見た目を意識する機会が増えていることもあって、美容や毛髪の状態の意識の高まりが進んでいます。その傾向が、今回の調査でも浮かんできていて、薄毛治療の関心も高まっていることがうかがえます。

薄毛に厳しい都道府県は

薄毛の境界線については、寛容であるほど手遅れになりがちで、より画期的な薄毛対策が求められるようになります。また、厳しい見方をするほど、より早く画期的な方法を求めるところがあるということで、決定的な薄毛対策である自毛植毛への関心と期待の高まりは今後ともに期待されているところです。
この調査では、薄毛の境界線に厳しい都道府県ランキングも発表しています。全都道府県で同数の対象者に対して調査をしているからこそできることです。これを見ると愛知県がトップで、三重県、奈良県、熊本県、和歌山県、京都府、宮崎県、東京都と続いています。
県民性の違いもあるのでしょうが、頭皮ケアについての都道府県調査では愛知県は頭皮ケア用のシャンプーなどを最も使っている地域であり、発毛剤の使用も全国２位と、頭皮ケアの意識の高さが関係しているようです。
一方、厳しいランキングの最下位、つまり寛容な地域は長野県がトップで、山形県、滋賀県、北海道、鹿児島県、福島県の順となっています。長野県は健康的な食生活、ストレスが少ない環境であることも知られており、これが薄毛のリスクを低くしていることが考えられています。

薄毛の境界線に関する意識調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000488.000013377.html