自毛植毛というと薄毛の人、つまりAGA(男性型脱毛症)の人がやるものだと思われている方も多いかと思います。確かに割合としてはAGAを発症した30代以上の男性の患者さんが多いのですが、女性も受診していますし、未成年の患者さんもいます。
未成年の患者さんも自毛植毛手術を受けます。原因はAGAではなく、怪我や火傷でできた傷跡を隠すための植毛となります。
未成年の方が植毛手術を受けるときに、注意すべきポイントをご説明します。
未成年が自毛植毛手術を受けるときに注意すべきこと
自分の髪の毛を移植する自毛植毛は、未成年や子供でも手術可能です。大阪梅田にある当院では頭部にできた火傷跡や傷跡などへの施術をご案内しております。
治療の流れですが、まずは保護者の方と本人を含めて無料カウンセリングを当院にて行います。移植範囲と株数、費用を決定。その後スケジュールを調整し、手術を行います。費用は保険適用外となります。手術自体は1日で終わります。
手術後はご帰宅頂き、翌日に消毒と洗髪のサービスをご案内しております。2週間程度激しい運動が制限されはしますが、翌日から通常の生活を送って頂く事が可能です。
手術中は眠くなる薬を使用します。眠る方が大半ですが、施術が広範囲に及ぶほど、施術は長時間となります。10才以下のお子様の場合は体力面も懸念点となってきますが中学生以上なら体力面での心配はないでしょう。
しかし、体力は個人個人で違います。大病の経験や持病がある方はカウンセリングなどでスタッフや医師にお伝え下さい。
自毛植毛が必要な傷について
傷跡が残る代表的なものに火傷があります。火傷は程度によっては皮膚が完全に再生せず、傷跡が残ります。頭部であればその部分に髪の毛が生えなくなることもあります。
やけどとは、熱による皮膚へのダメージです。原因としては、固体(フライパンや鍋など)、液体、火炎(焚き火)、電気によるもの、酸やアルカリなどによる化学損傷、湯たんぽによる低温熱傷もあります。
子供に多い火傷は、テーブルの上にある味噌汁やなどを倒しての胸や顔へのやけど、熱いフランパンを触ってしまったりする
手のやけどが多く見られます。
大人では、湯たんぽによる低温熱傷も多く見られます。
皮膚は表面から、表皮、真皮、皮下組織に分かれています。そのダメージの深さにより、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度に別れます。
Ⅰ度熱傷は表皮だけのやけど。赤みが出て痛みや熱感は出ますが、水ぶくれはできません。これは一般的に数日で治り傷跡は残りません。
Ⅱ度熱傷は表皮から真皮までのやけど。水ぶくれができます。真皮は傷の治りに大きく関わってきます。ダメージが真皮の浅いところで止まっていれば傷の治りも良いのですが、深いところまで及んでしまうと傷跡も残る場合があります。
一般的に1-4週間で治りますが傷跡もある程度は残ります。
Ⅲ度熱傷は表皮、真皮を超えて皮下組織までダメージが及んでいる火傷。水ぶくれはなく乾燥した状態となり色は黒や白です。
感覚はなくなっており針で刺しても痛みはありません。手術が必要になる場合も多く、一般的に治るまで1ヶ月以上かかり傷跡も残ります。
自毛植毛が必要となる可能性があるのはⅡ度熱傷、Ⅲ度熱傷です。
まとめ
自毛植毛手術を受けるのは、基本的には形成外科などで傷を治療した後になります。また治療後すぐに植毛できるかというと、これも個人個人で事情が異なります。
髪の毛が生えなくなるほど重度の傷は、回復が非常に遅く、場合によっては年単位で赤みが消えないこともあります。
そのためまずは大阪梅田にある当院までご相談下さい。未成年の方の手術となると保護者の方の不安も大きいと思いますので、まずはご一緒に来院頂ければと思います。