リクルートの美容に関する調査機関のホットペッパービューティーアカデミーによる「薄毛に関する意識調査2023」で、特に着目されるのは薄毛対策に対するハードルの高さのデータです。
この結果から、薄毛対策のAGA治療から、自分の元気な頭髪を移植する自毛植毛まで期待感が高く、取り組みたいと考える人が多いことが見えてきます。
男性の抵抗感がない薄毛対策
薄毛対策として抵抗感がないものとして、男性では「薬用シャンプーの使用」が81.6%、「頭皮マッサージ・洗浄」が59.2%、「外用薬の湿布」が45.7%、「内用薬の服用」が43.3%、「毛髪再生(有効成分を注射で頭皮注入する・メゾセラピー)」が11.4%、「植毛(人工毛等を植えつける)」が10.0%、「増毛(人工毛等を地毛に装着)」が7.6%、「ウィッグ・カツラを着ける(全体用)」が4.4%、「ウィッグ・カツラを着ける(頭頂部、前髪などの部分用)」が3.8%などの順でした。
上位の4項目は抵抗感がない方法、それ以下は抵抗感がある方法と分けることができます。この中で注目すべきは自毛移植を含む「植毛」で、3年間の調査で増えてきていることがわかります。
女性の抵抗感がない薄毛対策
薄毛対策として抵抗感がないものとして、女性では「薬用シャンプーの使用」が77.9%、「頭皮マッサージ・洗浄」が68.9%、「外用薬の湿布」が44.8%、「内用薬の服用」が31.0%と、これらがトップ4であるのは男性と同じでした。
これに続くのは、比較的抵抗感がない薄毛対策となります。「ウィッグ・カツラを着ける(頭頂部、前髪などの部分用)」が24.5%、「ウィッグ・カツラを着ける(全体用)」が16.6%、「毛髪再生」が8.1%、「増毛(人工毛等を地毛に装着)」が7.6%、「植毛(人工毛等を植えつける)」が7.4%の順でした。
女性はウィッグ・カツラを着けることには抵抗感が少なく、それが植毛を選択する人が少ない理由であるとも考えられます。
薄毛対策にかける金額
薄毛対策にかけている金額は、抵抗感の強弱が関わっていて、効果があることはわかっていても金額の面で控えている場合もあります。そのため、実際にかけてよいと考えている金額とは離れていることもありますが、参考になる結果として見ることができます。
男性で薄毛対策にかけている金額は月額4,384円、薄毛対策にかけてもよい金額は月額4,974円でした。女性では薄毛対策にかけている金額は月額2,792円、薄毛対策にかけてもよい金額は月額4,045円でした。
景気などを反映して全体的には前年、前々年に比べて減る傾向にあるものの、薄毛対策には今以上にかけてよいという考えがあることが見えてきます。女性の場合には薄毛対策にかけてもよい金額は増えていて、それだけ薄毛を気にして、効果がある方法を求める気持ちが強くなっていることがわかります。
男性の薄毛対策の満足度
美容室・理容室で試したことがある薄毛対策と、その満足度についても質問しています。男性では実施率・体験率は「薄毛が目立ちにくい髪型(カット)」が70.1%とトップでしたが、その満足度は実施者(100%)のうち75.7%となっていました。続く結果を同様に見ていくと、「ヘッドスパ・ヘッドマッサージ」が53.8%(68.4%)、「薄毛対策・予防になるシャンプー・トリートメントなどの商品購入」が53.7%(67.1%)、「薄毛の箇所をボリュームアップできるようなパーマ」が44.9%(77.2%)、「美容師・理容師からのアドバイス」が39.5%(70.7%)、「頭皮や髪の診断」が38.1%(75.0%)の順でした。
満足度が高いのは、見た目で結果がわかることであることから、決定的な薄毛対策である自毛植毛に期待を寄せる方が多いことが見えてくる結果と言えます。
女性の薄毛対策の満足度
女性に対しても美容室・理容室で試したことがある薄毛対策と、その満足度についても質問しています。これも男性と同様で実施率・体験率は「薄毛が目立ちにくい髪型(カット)」が65.6%とトップでしたが、その満足度は実施者のうち65.5%となっていて、男性よりも満足度が低いことがわかります。
これに続く結果を同様に見ていくと、「ヘッドスパ・ヘッドマッサージ」が53.7%(74.0%)、「薄毛対策・予防になるシャンプー・トリートメントなどの商品購入」が44.1%(43.4%)、「美容師・理容師からのアドバイス」が42.9%(82.5%)、「薄毛の箇所をボリュームアップできるようなパーマ」が36.5%(64.7%)、「頭皮や髪の診断」が31.1%(51.5%)の順でした。
「薄毛に関する意識調査2023」
https://hba.beauty.hotpepper.jp/wp/wp-content/uploads/2023/10/data_20231012-2.pdf