脱毛治療の健康保険適用を公約に掲げる―。
今、隣国・韓国の大統領選が盛り上がっています。大統領候補の一人が薄毛対策を公約に掲げたからです。
日本でもポピュリズム的公約を掲げるのは、泡沫候補であれば特に珍しいことではありません。
しかし、韓国ではこの公約を与党候補が選挙で掲げているという点で日本とは事情が異なることが分かります。
脱毛治療に健康保険を適用するということに関しては様々意見が分かれることであり、ここにある情報だけで一概に賛成・反対を述べることはできませんが、多くの方が薄毛治療、ついては自毛植毛について理解を深めるきっかけになる可能性もあります。この点に関しては喜ばしいことなのかもしれません。
韓国の薄毛事情についてもざっくりお話致します。
薄毛対策公約とは
1月4日、与党「共に民主党」の候補、李在明氏は自身のYouTubeチャンネルで「李在明は植えるぞ!」と宣言。脱毛治療の健康保険適用を公約に掲げた。
「韓国では、薄毛が就職やお見合いに影響するといわれ、多くの人が“頭”に非常に気を遣う。そんななか、20~30代の若い世代では失業率の高さやコロナの影響でストレスから薄毛が増えていると言われます。未来を悲観して“ヘルコリア(地獄朝鮮)”という言葉が流行しましたが、そうした若い有権者には魅力的な公約に映るのかもしれません」
出典 https://news.yahoo.co.jp/articles/ff1e5e756a4c884b52dafa5d3b2b3a87da39220d
韓国の大統領選挙は3月9日です。上記のように与党候補が脱毛治療の健康保険適用を公約に掲げたほか、第二野党の候補者は、脱毛治療薬の価格引き下げを公約に掲げるなど、薄毛を巡るアピール合戦が繰り広げられています。
韓国の薄毛事情
外見重視の美容大国では“低身長”と“肥満”が体に関する悩みで上位を占めているが、それ以上に深刻なのが“薄毛”の問題だ。5000万人の韓国人のうち、薄毛に悩む人は1000万人近いといわれている。それも高齢者だけでなく、20~30代の若者にも多いというのだ。見た目の良し悪しは面接を伴う就職採用試験に直結する問題だが、効果があるとされる医薬品は海外から輸入するので治療費は高額になる。20万~30万円といわれるカツラも使っているうちに毛が抜けるので1つでは足りず、負担が大きいそうだ。
出典 https://news.yahoo.co.jp/articles/8d24434625c0a7675fd316b54b98b027b4d1f967
韓国では薄毛の問題は結婚だけでなく就職にも影響するといわれており、日本よりも薄毛に対しての風当たりが厳しいのかもしれません。AGA等の薄毛治療は基本的には自由診療なのですが、就職前の若者にとってはいささか負担が大きいのも事実です。
日本でも同様のことは起きるか
ここからは想像の話になりますが、現状日本が韓国と同じような状況になることは考えにくいでしょう。
その理由ですが、自由診療の治療を保険診療にしてほしいという意見は歯科治療など他の疾患にもあり、脱毛治療だけを健康保険適用というのは、世間の理解が得られず、与党候補が選挙公約とすることは考えにくいでしょう。
脱毛治療への関心
しかしながら、こうして選挙で取り上げられたことをきっかけに、薄毛についの知識や自毛植毛についての知見を多くの人に深めてもらえているという事実は歓迎すべきことかなと思われます。
隣国・韓国のことではありますが、日本でもこれをきっかけとして、いずれは薄毛治療に励む多くの方への偏見がなくなることが願われます。