頭皮の悩みというと皮脂が多い傾向がある男性のAGA治療が着目されがちですが、それだけが要因ではないだけに、女性の頭皮の悩みも強く関心を持ってみていくべきであることがわかります。
「女性のヘアスタイルの変化と頭皮の悩み」(セプテム総研)の調査結果の中から、気になる頭皮の悩みについて紹介します。
女性の頭皮の悩み
調査対象は全国の20歳以上の女性1380名(20代74名、30代166名、40代266名、50代467名、60代以上407名)で、インターネット調査が行われました。
女性の頭皮の悩みは、早期に抜け毛、薄毛が現れる男性とは違っているような印象が抱かれがちですが、女性でも大きな悩みになっていることがわかり、女性にも決定的な薄毛対策である自毛植毛の必要性が強く認識される可能性が高いことがわかる調査結果と言えそうです。
頭皮の悩みの程度
初めに頭皮の悩みの程度を聞いていますが、「とても気になる」が14.9%、「気になる」が13.8%、「やや気になる」が26.1%、「あまり気にならない」が30.8%、「気にならない」が9.2%、「全く気にならない」が5.5%という割合でした。
「やや気になる」と「あまり気にならない」が多くを占めていますが、年齢によって違いがあり、20代は「とても気になる」が最も多く、年齢を重ねるほど全体的に気になる割合(とても気になる、気になる、やや気になる)が増えていく傾向があります。
悩みのトップは抜け毛
頭皮の悩みについて年代別に聞いていて、どの年代も「抜け毛が多い」がトップになっています。
年代別に見ると、20代は「抜け毛が多い」(24.3%)、「かゆみがある」(18.9%)、「ニオイがある」(14.9%)、「フケが出る」(13.5%)、「吹き出物がある」(10.8%)の順で、30代は「抜け毛が多い」(30.1%)、「かゆみがある」(18.1%)、「ニオイがある」(15.7%)、「頭皮が乾燥する」(12.7%)、「フケが出る」(9.6%)の順でした。
40代になると頭皮の変化が起こってきて、「抜け毛が多い」に続いて、「頭皮が硬い」が2位に入ってきています。40代のランキングは「抜け毛が多い」(16.5%)、「頭皮が硬い」(16.2%)、「かゆみがある」(15.8%)、「頭皮が乾燥する」(11.7%)、「ニオイがある」(11.7%)となっています。
50代は「抜け毛が多い」(20.8%)、「頭皮が硬い」(14.8%)、「薄毛」(13.7%)、「かゆみがある」(12.0%)、「頭皮が乾燥する」(9.4%)の順でした。
また、60代以上は「抜け毛が多い」(24.1%)、「薄毛」(19.7%)、「かゆみがある」(16.0%)、「頭皮が硬い」(12.8%)、「頭皮が乾燥する」(10.1%)の順で、50代以降では抜け毛、薄毛といった根本的な対策が必要となる悩みが多くなっています。
また、40代、50代で2位、60代以上で4位の「頭皮が硬い」という回答は、頭皮の血流が低下して、抜け毛、薄毛になりやすい人の兆候とされています。40代以降は、頭皮の硬さを解消するマッサージやケアが重要になってくる年代といえます。
まだ少ない頭皮ケア
最後に毛髪と頭皮のケアのために、自宅で使用している製品(複数回答)についての質問をしています。
年代ごとに結果が発表されているものの、大きな傾向には違いはなく、全年齢を合わせた割合を見ることで全体的な傾向を把握することができます。
製品の使用率についてのランキングをみると、シャンプー(95.7%)、コンディショナー(82.0%)、トリートメント(42.4%)、ヘアオイル(38.2%)、機能性ドライヤー(30.6%)、ブラシ(25.8%)、高機能シャワーヘッド(16.4%)、スタイリング剤(16.2%)、ヘアミルク(11.4%)、ヘアカラートリートメント(8.3%)、ヘアミスト(6.8%)となっています。
ここから先は頭皮ケア製品で、シャンプーブラシ(6.3%)、頭皮・ヘアケア専用機器(5.9%)、育毛剤(5.5%)、頭皮美容液(3.8%)でした。
あくまで家庭用の製品を使ってのヘアケア、薄毛対策の結果ということですが、こういったことで期待するような結果が得られなかった人が、次の段階で頼りにするのは医療施設であり、その中には自毛植毛も含まれています。女性が自毛植毛手術を実際に受けることはまだまだ多くありませんが、増加傾向にあり、今後は、選択肢として有力になっていく可能性もあります。
女性のヘアスタイルの変化と頭皮の悩み
https://septem-so.com/questionnaire20240329-2/