女性の場合、妊娠・出産はホルモンバランスの変化や生活習慣(食事、運動、休養など)の変化が大きく、これが身体に影響を与えることが明らかにされています。髪の毛の状態は、ホルモンや生活習慣に左右されるものだけに、抜け毛にも影響を与えています。
産後の抜け毛に関する意識調査
抜け毛の状態を確認するための調査は、これまでにも実施されてきましたが、アデランスは「産後の抜け毛に関する意識調査」を実施して、その実態と心理状態などについて発表しました。調査方法はインターネットアンケート調査で、対象は小学生以下の子どもを持つ母親です。未就学児の母親と就学児(小学生)の母親、それぞれ155名から有効回答が得られています。
産後の抜け毛は、髪の状態への心配と将来の不安を高めています。また、産後の女性は、男性のAGAとは違って急に変化が起こることがあるため、決定的な薄毛対策である自毛植毛への関心が高まる一つのきっかけとなっています。
出産後の髪の変化
初めの質問は「出産後に感じた髪の変化はありますか?」(複数回答)で、最も多いのは「抜け毛が増えた」が53.2%と半数を超えています。続いて、「白髪が増えた」(46.8%)、「パサつきが気になるようになった」(42.6%)、「ツヤがなくなった」(28.4%)、「うねり、クセが強くなった」(25.8%)、「毛量が減った/薄くなった」(22.3%)、「ハリ、コシがなくなった」(21.9%)、「髪の毛が細くなった」(17.3%)の順となっていました。
直接的な回答の「抜け毛が増えた」だけでなく、「毛量が減った/薄くなった」、「髪の毛が細くなった」という抜け毛・薄毛を多くの女性が経験していることがわかります。
思ったより長い抜け毛の期間
「抜け毛が増えた」「毛量が減った/薄くなった」と回答した184名を対象に、「産後の抜け毛はどのくらい続きましたか?」と聞いていますが、最も多かったのは「産後1年以降も続いた」(45.1%)でした。これには現在も続いている人も含まれています。
「産後7カ月〜1年まで」は22.8%、「産後4〜6カ月目まで」は21.7%、「産後1〜3カ月目」は10.3%と、多くの女性が半年以上にわたって抜け毛を感じていたことがわかります。
抜け毛の期間の不安
抜け毛が続いている間の不安について、「産後の抜け毛に関する項目のうち、当てはまるものはありますか?」と「抜け毛が増えた」「毛量が減った/薄くなった」と回答した184名に聞いています。
「抜け毛がいつまで続くのか不安になった」が76.6%で、抜け毛の期間が長い人が多いことから、これは当然の結果と思われます。
これに次いで、「育児に集中していて抜け毛を気にする余裕はなかった」が50.5%、「人の視線が気になるようになった」が30.4%、「抜け毛はあまり気にならなかった」が13.6%、「外見が気になって外出を控えるようになった」が13.0%の順でした。
抜け毛の対策
産後の抜け毛に気づき、これに不安を感じている女性が多いだけに、どんな対策をしているのか気になるところです。それについて、「産後の抜け毛について、何か対策を取りましたか?」との質問をしていますが、「何もしなかった」が60.3%と、それだけ忙しかったことを知ると同時に、産後の女性の抜け毛に対する意識を垣間見ることができます。
対策を取った方の回答では、「生活習慣を整えるよう心がけた」(17.9%)、「バランスの取れた食事を心がけた」(15.8%)、「シャンプーを変えた」(15.8%)、「髪型を変えた」(8.2%)、「ヘアカラーをやめた」(6.5%)、「育毛剤を使用した」(4.9%)、「ウィッグを着けた/ウィッグを検討した」(1.6%)の順でした。
相談しなかった結果は?
最後に、「産後の抜け毛を誰かに相談しましたか?」(複数回答)と質問したところ、「夫」が34.2%、「両親」が23.9%と家族への相談が多いのがわかります。
このほかでは、「友人」(16.3%)、「理美容師」(10.3%)、「兄弟姉妹」(7.6%)、「医師(病院、美容クリニック)」(2.7%)、「医師(薄毛治療専門外来)」(1.1%)、「職場の上司や同僚」(1.1%)でした。
最も多かった回答は「誰にも相談しなかった」(43.5%)で、誰にも相談しなかったことが対策を何もしなかったという結果につながり、これが年齢を重ねると抜け毛が多くなる原因にもなっています。
それだけに、今から決定的な薄毛対策である自毛植毛を検討することが重要になると伝えたくなる調査結果でした。
産後の抜け毛に関する意識調査
https://www.aderans.co.jp/newsrelease/detail/20240115104521.html